ダイエット前
Q. 受けられない条件や事前の検査などはありますか?
A. 1型糖尿病の方、妊娠中の方、70歳以上の方、未成年の方、急性膵炎の方、過去にGLP-1の薬剤でアレルギーのあった方はお受けいただけません。
Q. 注射ではなく経口で受けられませんか?
A. 皮下に自己注射するため、経口では治療できません。
Q. GLP-1とインスリンってどう違うんですか?
A. インスリン製剤とGLP-1受容体作動薬はどちらも注射薬で、もともと体内にあるホルモンのはたらきを補うように、開発されたお薬です。インスリン製剤はインスリン、GLP-1受容体作動薬はGLP-1の構造いん類似して作られています。また、インスリン製剤が世界ではじめて発売されたのは1923年であり、90年以上の長い歴史があります。その一方で、GLP-1受容体作動薬は近年開発された新しいタイプのお薬になります。もともと私たちの体にあるGLP-1と同様に、血糖値が高いときにだけ発揮されるのが特徴です。
Q. 他のメディカルダイエットとどう違うんですか?
A. 食欲を抑制し、体重減少が期待できるお薬は他にもあります。GLP-1受容体作動薬は、膵臓に直接作用して、血糖のコントロールをするという他の治療には無い特別な特徴があります。
・ 食後の血糖上昇を抑制する効果に優れている。
・ 血糖値を下げすぎる危険性が低い。
・ 胃から小腸に食物が送られるのを遅らせ、食後の血糖上昇を抑制する。
副作用がほぼ無いため、無理なくダイエットを成功させます。
Q. 自分の目標体重までどれくらいかかるか目安を教えてもらうことはできますか?
A. 薬の効き具合にもよります。せっかく投薬を始めても暴飲、暴食、ジャンクフードを摂っていると効果が見られません。上手に食事の量と質をコントロールできれば、平均的に3〜4週間で、2〜5キロ以上のダイエットが可能です。ふくよかな方の場合は、7キロ以上のサイズダウンも不可能ではありません。
ダイエット中
Q. 注射を自分でするのが難しそうです。
A. 始めは難しく思われるかもしれませんが、お薬をお渡しする際に練習も可能です。詳しい使用方法の説明書もお渡ししますので、ご安心ください。
Q. 注射は痛くないのでしょうか?
A. 特別な極細の注射針をお渡しします。痛みは蚊に刺される程度、ほぼ感じない程度の感覚です。
Q. 注射を繰り返すことによって跡が残ることはありませんか?
A. ございません。朝の忙しい時に、慌てて注射して針先が血管に触れて内出血した、という方が一例ありましたが、跡が残るという心配は一切ありません。針跡も出血も、注射直後からありません。
Q. いつGLP-1を打てばいいんですか?
A. 食事量を減らしたい時間に合わせると良いです。基本は、朝の注射をお勧めしていますが、夕食が遅い方はお昼過ぎに注射すると良いです。
Q. 仕事が忙して決まった時間に注射が打てません。
A. 寝起きに注射できますので、忙しくなる前に注射すると良いです。忘れてしまったとしても、投薬を始めると、打ち忘れても、翌日または翌々日まで効果が継続します(個人差があります)ので、一日程度忘れたとしてもリカバリーできます。ただし、開封から30日以内に使い切る必要がありますので、毎日の投薬を意識してください。
Q. どのくらいの量を注射すれば良いですか?
A. ●最初は毎日0.6mgを注射してください。0.6mgを注射しても食欲が変わらない場合は、量の指導を変更いたしますので、医師にご相談ください。
●体重や身長によって注射する量が変わる可能性がありますので、変化のあった際は医師に必ず確認してください。
Q. 注射のタイミング
A. ●最初は1日1回、基本、朝に投与していただきますが、投与する時間については、患者様の生活習慣によって効果的な時間が変動する場合があります。一番効き目のある時間を医師とともに決めていきます。
●注射針は毎日必ず交換してください。
Q. 廃棄について
A. ●使用済みのカートリッジはプラスチックゴミとして捨ててください。
●使用済みの注射針は医療廃棄物になります。ペットボトル等の容器に入れて保管していただき、捨てる際はお住いの地域によって処理方法が異なりますので、お近くの行政機関にお問い合わせいただくか、当院までお持ちいただければ廃棄いたします。
Q. 治療中の注意点
A. ●GLP-1は一度に大量に投与しても効果が高まることはありません。インスリンとは異なり、命に関わるようなことはありませんが、副作用が強まる危険性がありますので、必ず医師より指導された容量を守ってください。
●GLP-1は膵臓を刺激する作用を持つことから膵炎の原因になる可能性が指摘されていましたが、現在は数万人規模の臨床試験で関係は否定されています。しかしながら、暴飲暴食・大量飲酒が膵炎の原因になりますので、そのような行為は避けてください。
●食事の量が抑制されることで、必須ビタミン・ミネラルが不足しないようにサプリメントの併用を推奨します。また、食事の量が減ることで便秘がちになる場合があります。水分をたっぷり摂ってください。改善されない場合は、市販薬の便秘薬を服用ください。
ダイエット後
Q. ダイエット後の食事で気をつけることはありますか?
A. 徐々に食欲が元に戻ってきますが、投薬中に胃を小さくしていますので、これをキープすることがダイエットのゴールです。食事の量をダイエット前には戻さず、適量の腹八分目を守っていただくことが大切です。リバウンド防止の要になります。
Q. 目標体重になって注射をやめたら元に戻ってしまいませんか?
A. 急に元の体重に戻ることはありません。食欲もすぐに元に戻るわけではありませんが、痩せたからといってお腹いっぱいに食事をしてしまうとリバンドは確実です。程よい食事を心がけ、投薬が終わりましたら筋トレなどの無酸素運動が解禁しますので、思う存分運動をされてください。痩せただけでなく、筋肉を鍛えることで、さらに美しいボディラインを目指せます。